僕は理学療法士として、総合病院で6年働いていました。
ただ、パワハラ気質の上司がいて、毎日がしんどくて……。
表情や態度に出ていたのか、上司以外の上の立場の方が気を遣ってくれて、「このままでは続けられないだろう」と判断され、同じ病院内の訪問看護ステーションへ異動することになりました。
それから2年間、訪問看護の現場で経験を積み、最終的には別の民間の訪問看護ステーションに転職。
職場を変えるたびに、働き方も気持ちも大きく変化していきました。
今回は、総合病院→訪問看護ステーション(院内)→民間訪問看護ステーションと働き方を変えてきた僕が、
リアルに感じたことをまとめます。
「今の職場がつらい」「訪問看護が気になる」という方の参考になればうれしいです。
・総合病院と訪問看護のリアルな違い
・訪問看護で働くメリット・デメリット
・転職で働き方がどう変わったか
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パワハラに悩んでいた頃の気持ち

正直、当時のことを思い出すと、今でも胸がざわつきます。
上司は
・とにかく気分屋
・機嫌がいい時はお調子者
・スイッチが入ると本当に怖い
何かあるたびに大きな声で叱責され、みんなの前で名前ではなく「お前」と呼ばれることも当たり前のようになっていました。
一度、僕が作った計画書をその場で破られたときは、さすがに心が折れそうになりました。
周りは、

臨床能力は高い人だし、医者には気に入られているから
と諦めモード。
でも僕にとっては、毎日がプレッシャーと恐怖の連続で、上司の笑い声が聞こえるだけで胃が痛くなる日々が続いていたのが正直なところです。
そんな様子を見てか、主任や部長はずっと気にかけてくれていて、最終的に「このまま同じ部署にいるのはきついだろう」と判断されることに。
院内の訪問看護ステーションへ異動が決まりました。
情けない気持ちも少なからずありましたが、あのとき異動させてもらえたのは、今振り返ると本当に救いだったと思っています。
部署異動で訪問看護を始めた経緯


部署異動の話を聞いたときは、正直ホッとした気持ちと不安が入り混じっていました。
「やっとあの環境から離れられる」と思う一方で、訪問看護は未経験だったので、ちゃんとやっていけるのか不安も大きかったです。
同じ病院内とはいえ、業務内容はこれまでの病棟勤務とまるで違いました。
など初めて知ることばかり。
それでも



ここで環境を変えられなかったら、もう心がもたない!
という思いが強くて、新しい挑戦を受け入れる覚悟を決めました。
実際に異動してみると、これまでの緊張感が嘘のように軽くなって、気持ちも落ち着いてきたのを覚えています。
当時は「とにかく人間関係のストレスから離れたい」という思いが一番で、仕事内容の不安よりも精神的な安心感を優先していた気がします。
訪問看護ステーションで2年働いたリアル


移動の時間がリフレッシュタイム
車移動が多いぶん、一人で過ごす時間が気分転換になりました。
ただ、夏は車内がサウナのように暑くなるので、飲み物や保冷グッズは必須です。
移動中に車の中でご飯を食べることもよくありました。
自宅訪問は病院と全く違う大変さがある
病院と比べて、訪問はとにかく「生活の場に入る」ことが大きな違いです。
・病院では福祉用具やベッドが整っているけど、自宅は何もないのでリハビリに工夫が必要
・家にはそれぞれマイルールがあり、畳のヘリを踏んで怒られたことも
・狭い部屋では荷物が当たらないよう気をつける必要がある
・靴下やスリッパを持参するのも大事(汚れているお宅もある)
・冬は極寒、夏は猛暑で対策が必須
患者さんも、病院ではおとなしかったのに家では「ホーム」でわがままになりやすいことがあります。
だからこそ、「上がらせてもらう気持ち」と礼儀・マナーがとても大切だと感じました。
リハビリ以外の仕事もたくさん
訪問看護はリハビリだけでなく、生活支援や医療的な対応も多岐にわたります。
- オムツ交換や水分・薬の確認
- 家族さんとのやり取り
- 緊急時の全身状態の確認と救急要請
- 看護師さんやケアマネさん、福祉用具業者さんとの調整
いろいろな職種と連携する機会が増えました。
書類業務も盛りだくさん
計画書や報告書、指示書依頼、ケアプラン依頼など書類の量は多いです。
特に運行表の記載は、最初はめんどくさく感じました。
でも慣れてくると、これも仕事の一部と割り切れるようになりました。
スタッフとのやり取りはチャット中心
移動が多いため、スタッフ同士が直接会う機会は少なめ。
コミュニケーションは基本チャットでやり取りすることが多かったです。



気軽に連絡できる体制が整っているのは安心でした
訪問看護の魅力と大変さ
訪問看護は「一人で考えて行動する力」が求められます。
大変なことも多いですが、その分やりがいや成長を感じられる仕事です。
僕自身、病院勤務では味わえなかった「生活の中で支える喜び」を知ることができました。
他の訪問看護ステーションへの転職を決めた理由


院内の訪問看護でしばらく働くうちに、「同じ訪問看護をするなら、もっと条件がいいところに挑戦したい」という思いが強くなっていきました。
特に気になっていたのは、病院特有の年功序列の風土でした。
たとえば
- ゆっくり仕事をして残業する人のほうが給料が高い
- 効率的に働いて定時で帰る人が評価されにくい
といった仕組みが、自分には合わないなと感じていました。
このままだとキャリアアップも難しい、そう考え転職を決意しました。
次に選んだ訪問看護ステーションでは
など、条件面や環境がとても魅力的でした。
またスタッフの雰囲気も大きな決め手でした。
若い人や謙虚な人が多く、対応も丁寧で、前の職場のような偉そうな態度や病院特有のピリピリした空気が少なかったんです。
面接で話を聞いていくうちに「ここなら価値観が合いそうだし、安心して働けるかも」と感じられたのが、一番の決め手になりました。
総合病院と訪問看護の比較


総合病院→院内訪問看護→民間訪問看護ステーションと経験してきた僕が、それぞれの違いについてまとめてみました。
自分自身が経験してきたことをもとに、できるだけ具体的に比較していますので、転職やキャリアを考える際の参考になれば嬉しいです。
僕が経験した3つの職場の違い
総合病院 | 院内訪問看護ステーション | 民間の訪問看護ステーション | |
給料 | 25万円/月 | 25.5万円/月 | 33万円/月 |
勤務時間 | 8:00〜17:00 | 8:30〜17:30 | 9:00〜18:00 |
人間関係 | 上下関係が強い | 病院の空気感が残る | フラットで自主性が重視される |
業務内容 | 病棟でチームケア | 病院の一部として訪問業務 | 完全に訪問専門の事業所 |
責任の重さ | チームで分担 | 訪問では単独判断もある | 自己判断がより多い |
裁量の自由度 | 上司やルールに従う | 病院ルールが色濃く残る | 自分で計画・判断が多い |
やりがい | 特になし | 訪問の基礎を学べる | 利用者と密に関われる充実感 |
院内の訪問看護ステーションでは、車の運転が必要だったので手当が月5,000円ついて、病院勤務より少しだけ給料が上がりました。
ただ、民間の訪問看護ステーションと比べると、収入面ではかなり差があります。
それに院内の訪問看護は、病院独特の空気が残っていて、職員の態度が少しぶっきらぼうだったり、電話対応が不慣れに感じることもありました。
一方で民間の訪問看護ステーションは、接遇や電話応対がとても丁寧で、いわゆる「民間企業らしさ」がしっかり感じられたのが印象的でした。
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実際に働いて感じたこと
総合病院(病棟勤務)では、常に上司や組織の目を気にして動いていて、ルールや人間関係に縛られることが多かったです。
安心感はありましたが、息苦しさも正直ありました。
院内の訪問看護は、病院勤務の延長のような部分が大きく、業務内容は訪問でも、考え方や文化は総合病院寄りでした。
訪問看護を始める「入り口」としてはちょうどよかったですが、「もっと自由に働いてみたい」と思う気持ちも出てきました。
民間訪問看護ステーションに移ってからは、裁量が増えた分責任も大きくなりましたが、そのぶん自分のペースで考えて行動できる心地よさがありました。
利用者さんと深く関われるやりがいも、ここで強く感じられました。
訪問看護への転職を考えている方へメッセージ


訪問看護って、これまでの働き方とはガラッと変わる部分がたくさんあるんですよね。
最初は「書類多いな…」「移動大変だな…」って思うかもしれませんが、その分やりがいもすごく大きい仕事。
患者さんの生活にじかに関わるからこそ、できることがどんどん増えていくし、自分の成長も実感できます。
いろんな職種の人と一緒に動く機会も多いので、人と話すのが好きな人やコミュニケーションが得意な人にはぴったりだと思います。
「今までと違う働き方をしてみたいな」とか「もっと自分の力を試してみたいな」って思ったら、ぜひ一歩踏み出してみてください。
きっと新しい景色が見えてくるはずです。
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